いつもへりのほう

崖っぷち女子大生2人が本を読み人生について語ります。

コメダ珈琲の豆が消えた

ファミリーマートで売られているコメダ珈琲にはお茶請けの豆が付いていた。学生時代にアルバイトをしている時、いつもそれを買って飲んでいた。
そのうち、社員のおじさんが真似して買うようになった。
これおいしいな、なんて言ってわたしにおごってくれるようになった。

あれから数ヶ月。
コメダ珈琲のおまけの豆が消えていた。他のコーヒーと同じように、何のおまけもついていない。どこいっちゃったんだよ豆。

ああ、なんか泣いちゃいそうだ。
いや、コンビニでコメダ珈琲見つめて泣くなんてメンヘラじゃないか。わたしが日々、蔑み、愚弄し拒絶しているメンヘラじゃないか。行きつけのコンビニの一角でメンヘラになることだけは避けたい。避けるべきだ。

気がつくとわたしは涙をパラパラ流していた。
どうして何でもかんでも消えてしまうんだろう。

こうして思い出の証拠がまず消えて、それによって思い出も消えて、わたしだけがいつまでも昔のことを覚えているのだ。誰とも共有できない思い出をずっと持ち運ぶのだ。

通っていた幼稚園はもうない。昔住んでいた家もない。祖父母の家ももうない。通っていたスイミングスクールも、ピアノ教室もない。

そしていつの間にかコメダ珈琲の豆もない。